ダンボール「BEA」製作記録
BEAの製作記録を綴っていこうと思います。
発表日 :2019年4月21日
製作期間 :3週間
材料費 :?
素材 :ダンボール、接着剤
幅 :約80cm
奥行 :約120cm
高さ :約10cm
諸元
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経緯
「メーデー!航空機事故の真実と真相」というナショナルジオグラフィックチャンネルが放送している番組から非常に大きな影響を受けています。この番組内で絶大な人気を誇る"建物"が、このBEA(フランス航空事故調査局)の本部で、ニッチながらも一部で熱狂的なファンがいる大変マニアックな建物となっております。
…なぜ作ろうと思ったかと言いますと、私がその熱狂的なファンだからでございます。
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動画について
本作品も製作動画を上げておりますが、編集は「メーデー」をかなり意識しています。メーデーをご覧の皆さまにはクスリとされること間違いないと思いますので、ぜひともコメント付きの動画でご覧ください。
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製作開始
いつもどおり設計はレーザー加工機を使用することを前提にIllustratorを使用して行います。フランスは気軽に行ける距離ではないので、資料はGoogleMAPと公式Twitter画像です。
レーザー加工機で切り出したあと、パーツを組み合わせると、下の画像のようになります。1.5mm厚のダンボールに、ダンボールを剥がした皮の部分で製作した部品を貼り合わせてディティールを表現しています。細かいパーツをレーザー加工機で製作できるのは楽になりましたが、組立作業は手作業となるので、このあたりの苦労は減っていませんね。むしろレーザー加工機でパーツを量産できるようになった分、組立は大変になったかもしれません。
録音に使用したPCMレコーダー。普段は三線の音を録音しています。
壁の部分を組み立てると、一気に建物らしくなってきます。
倉庫の屋根は波板で作られいるため、片面ダンボールの形を流用して作りました。片面ダンボールをそのまま使うと曲げたときに折れてしまうので、片側を水に漬けて膨張させることで大きな曲げを実現しました。
ダンボールを水に漬けたときの膨張で湾曲させることで、乾燥後も曲面を保てます。屋根材に使うと、このように折れ目のない自然な曲面を表現できます。
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完成
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ニコニコ超会議2019 ニコつく展示 (2019年4月27日 幕張メッセ)
真ん中に堂々と展示してきました。気付いたメーデー民も何人かいましたw
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まとめ
ネタ作品に近いものでしたが、倉庫部分を製作するにあたり、湾曲した片面ダンボールを作って使用するのは初めてで、この部分は技術革新でした。普段片面ダンボールを作る時にはダンボールが反らないようにすべての面を水に漬けますが、今回はその逆をしたことになります。思ったより綺麗に反ってくれて、今後も何か別の作品にも応用が利く技法を手に入れることができて良かったです。
また、本作が平成最後の作品となりました。「建物がしょぼいBEA」と俗称を付けられている建物なので、「平成最後がBEAとかwww」と茶化すコメントも見受けられましたが、個人的には嬉しく思っています。私の心構えとしては"バカなことを全力で"というものが常にあるので、ショボさの中に凄さを感じてもらえれば勝ちだと思っています(ドヤァ)。ダンボール工作自体も一種の縛りプレイ的な要素があり、制限された素材でどれだけの作品を作れるかというところで本気を出していくことが、笑いや感動に繋がるのかなと考えています。
令和でも、ダンボール作品を通して笑いと感動をお届けできれば幸いです。
うぷあざ棟梁